2021年11月の特集記事
- ド・ロ版画 [最後の審判] コレクション ド・ロ版画の5種類の教理図は、死にまつわるキリスト教の教えを視覚的に説明するものです。《最後の審判》では、イエス・キリストが世界の終わりに天から再び降り立ち、天国へ迎えられるべき人と地獄で永遠に苦しむ人とに振り分ける審判を行う様子を表しています。本資料は昭和初期にいちど修復が行われており、その古巣(本紙を取り除いた元々の表装)が残されています(図右)。 2020年から2021年にかけて2度目の修復が行われました。 2021.11.23
- ド・ロ版画 コレクション 当館では、19世紀以降に長崎の地で布教活動を行ったパリ外国宣教会に関する資料や、カトリック長崎教区の歴史に関わる資料を中心に収蔵しています。 その他、禁教下のキリシタン史に関する資料などもございます。幕末期に来日し、開国後のカトリック布教を担ったパリ外国宣教会の宣教師のひとり、ド・ロ神父が監修した大型の木版画。版木は1875~9年頃に大浦天主堂境内の神学校において制作されたと伝わっています。監修者はド・ロ神父ですが、日本人の絵師・彫師が手掛けたとされています。 キリスト教の教えをわかりやすく説明するための教理図が5種、教会などの祈りの空間を飾るための聖人図が5種、合計10種が制作されました。版木は10種全てを当館で収蔵しています。版画は当館において23点収蔵(ひとつの主題を複数所蔵)するほか、五島や天草地方(熊本県)、大刀洗町(福岡県)などに残されています。主題ごとの資料説明を順次公開予定です。 2021.11.23